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コンタクトレンズを上手に使って

 日本でコンタクトレンズが販売されるようになって30余りが経ち、現在700万人以上の人が利用していると推定されています。

 コンタクトレンズには大きく分けて、角膜(黒点)より小さくて硬いハードレンズ、大きくてやわらかいソフトレンズがあり、それぞれ利点と欠点があります。ハードレンズは異物感が強く、使い慣れるのに時間がかかり、ずれやすいのでスポーツには不向きですが、角膜にとって大切な酸素をよく透します。ソフトレンズは入れ心地がとてもよく、使い始めた日から何時間でも使えますが、水分を多く含むため、汚れやすく菌もつきやすく、寿命が短いものです。どちらのレンズも、誰でもいつでも装着できる訳ではなく、目に病気のある人は、入れてはいけません。毎日きちんとしているつもりでも、長い間使っているうちに目に病気を起していることに気付いていなかったり、コンタクトレンズが汚れていることがあります。そのまま無理をして使い続けると角膜が白く濁ってしまい、元に戻らず、メガネやコンタクトレンズを使っても視力が低下してしまうことがあります。安全に使うためには、定期的に目の検診を受けることが大切です。また目の調子が悪いと感じるときは、コンタクトレンズは使わないで眼鏡をかけて下さい。よく『眼鏡は持っていない』とか、『眼鏡が見にくくなったので今度はコンタクトレンズにしたい』と来られる方がいます。コンタクトレンズを常用する方もある程度よく見える眼鏡は必要です。そして目を休めるためにも、眼鏡に慣れるためにも、毎日短時間でも良いですから眼鏡をかけるようにして下さい。

 最近は、コンタクトレンズ装着開始年齢が年々早くなり小学生から使い始めている人もいます。おじいさんになっても、おばあさんになっても、快適に、便利な道具として、コンタクトレンズも、眼鏡も使えるように、気を付けて下さい。

( 泉田 仁美 )