東温市医師会

ホーム > ドクターの健康百科 > タバコと皮膚

タバコと皮膚

(1)タバコは美容の大敵

 禁煙肺癌、口腔癌、心筋梗塞、脳梗塞の原因になるだけではなく、皮膚にも悪く影響をおよぼします。皮膚の老化を早めてしまうのです。

(2)皮膚の新陳代謝が悪くなる
 タバコを吸うと皮膚表面の毛細血管が縮んで血の巡りが悪くなります。1本吸うと90分間血流が悪くなるというデータもあります。

(3)しわ、たるみ、くすみが増える
 タバコを吸うことは皮膚にとって重要な物質にも影響を与えます。

  • 1.ビタミンCは抗酸化物質として、しみ(色素沈着)、しわ、にきびなどの予防や治療に重要ですが、喫煙により減ってしまいます。
  • 2.コラーゲンの産生低下や、皮膚を支える弾性繊維が障害を受けることにより、皮膚のしなやかさ、潤い、はりが損なわれます。
  • 3.女性にとって重要なホルモンの1つであるエストロゲンも減りますので、皮膚の乾燥や萎縮がおこります。

(4)受動喫煙
 タバコの煙に含まれている多くの有害物質が肌に触れることで、皮膚炎を悪化させるなどの悪影響があるだろうと推測されています。皮膚の老化は年齢を経るに従って自然に生じるものですが、特に深いしわ、たるみ、くすみは喫煙でよりめだつようになります。そしてこの変化は、男性よりも女性に現れやすいのです。化粧品や、サプリメントだけでなく、タバコを吸わないことも有力なアンチエイジングです。

( 八木 文子 )